連載「人情と論理の交差点」
富山県立近代美術館事件編。弁護士Iからの「謎解き」挑戦状
〈HOKUROKU〉運営メンバーの1人で弁護士の伊藤建によるリーガル(法律に関する)「謎解き」コンテンツの続編です。
血も涙もない(ように思える)法の世界で、論理と人情のせめぎ合いの末に、印象的な判決が出た北陸の有名事件を取り上げる不定期連載。
2016年(平成28年)に閉館し、富山県美術館として移転リニューアルした県立近代美術館(跡地ではなく建物は現存)が今回の舞台です。表現の自由を求めて15年に及ぶ裁判闘争となった「天皇コラージュ」をめぐる富山県立近代美術館事件を謎解き風に扱います。
ある作品を通じて表現の自由を訴える人、表現に不快さを感じて行動に出る人たち、作品の展示を撤回する美術館、その作品を観たいと訴える市民たちの主張がぶつかります。
全ての言い分が出そろったら読者の皆さんは裁判官になったつもりでどちら(誰)の主張が「正しい」か考えてみてください。もちろんその理由も。
どのような判決を現実の裁判では裁判官が下したのか全5話の最後に伊藤が解説します。裁きのプロである裁判官の判決で「答え合わせ」してください。
HOKUROKU編集長・坂本正敬