テイクアウトでしか「ちょい足し」は味わえない。
こんにちは。テイクアウトの「ちょい足し」レシピ特集を担当する〈HOKUROKU〉副編集長の大坪史弥といいます。
新型コロナウイルスの感染拡大で、外食の気分を味わうため、あるいは家事の面倒を省くために、北陸3県でもテイクアウトを利用した人は少なくないと思います。
特定の単語がインターネット上でどれだけ検索されているかをグラフで見られるウェブサービス〈Googleトレンド〉でも、北陸の人たちのテイクアウトに対する関心が読み取れます。
「テイクアウト」の単語が検索されている地域を都道府県別に見ると、なんと1位が富山・3位が石川と北陸が上位を占めているのですね1。ちょっと驚きではありませんか?
〈Googleトレンド〉での「テイクアウト」のリサーチ結果。(HOKUROKU編集部調べ)
新型コロナウイルス感染症の影響が騒がれ始めたころ「北陸3県の便利なテイクアウトMap」というスマートホン向け「アプリ」をHOKUROKUでもつくって飲食店をサポートしようと試みました。
その時は、テイクアウトが社会的にかなり関心を持たれている時期でもありました。
当時リリースした特集「GNLの明石さん×BnCの山川夫妻と考える。『愛される場所』のつくり方。」では、富山で人気のカフェ〈cafe uchikawa 六角堂〉(射水市)と〈nomi〉(南砺市)で、テイクアウトがどのような愛され方をしているか取り上げもしました。
テイクアウトしない・しなかった人ももちろん一方でたくさん居ると分かっています2。
お店で過ごす時間と空間そのものが外食ではエンターテインメントですから「テイクアウトではなく本当なら外食を楽しみたい」との本音もやはりあるのだと思います。
その気持ちは個人的に十分に分かります。ただ新型コロナウイルス感染症が拡大した時期にテイクアウトを繰り返した経験から、テイクアウトでしか味わえない楽しみ方もあると考えるようになりました。
今回のテーマである「ちょい足し」がその好例です。
「ちょい足し」に利用した調味料や食材。
「ちょい足し」とは既存の料理や食品へ他の食品や調味料を少しだけ足すアレンジレシピを言います。
自宅の冷蔵庫にある調味料や食材をちょっと追加し、手間を掛けずに実際の店舗では出合えない新鮮な味を実現します。
その新鮮さは、テイクアウトするメニューが食べ慣れた・見慣れた食べ物であるほどに強く・感動的になります。
定番メニューの味のイメージがしっかり出来上がっているほどに、自己流のアレンジで生まれる新しさが驚きと感動につながるからですね。
北陸3県には北陸の人たちが「おいしいね」と言い合える食べ物が幸いにも存在します。HOKUROKUが先週から特集を組む〈8番らーめん〉です。
北陸3県の外食産業における「横綱」のような8番らーめんだからこそ「ちょい足し」のアレンジもしがいがあるはずです。
言い方を変えれば、8番らーめんの「ちょい足し」だからこそマンネリ化した日常に驚きや新鮮さが取り戻せるのではないでしょうか。
そこで今回は、HOKUROKUの編集部が置かれる富山県高岡市のコワーキングスペース〈COMSYOKU〉のキッチンスペースを使って、8番らーめんの看板メニュー〈野菜らーめん〉を使った「ちょい足し」レシピの開発を編集部メンバーで行いました。
2014年(平成26年)からラーメンのテイクアウトも始めている。
「8番らーめんにテイクアウトはあるの?」とそもそも疑問に思う人も居るかもしれません。
HOKUROKUの編集部内にも知らなかった人間が居ました。同社は以前から〈8番餃子〉などのテイクアウトを用意していて、2014年(平成26年)からはラーメンのテイクアウトも全店で始めています。
〈野菜らーめん〉のテイクアウト。(8番らーめんホームページより)
麺(めん)類であるラーメンのテイクアウトを用意するにあたって、もちろんお店の側もさ工夫してきた様子です。
分かりやすい例としては、持ち帰る途中に麺(めん)が伸びてしまう懸念があるため使用する麺(めん)を特別に変えている点などですね。
「お持ち帰り用」の太麺(めん)は持ち帰りの時間を考え、10分程度でちょうどいい仕上がりになるように開発されています。
一般道での平均速度を40kmとして計算した場合、自動車で10分程度となると店舗から約6.7km以内であればおいしく食べられます。
テイクアウト容器。(8番らーめんホームページより)
容器にも工夫が施されています。8番らーめんの店名が国道8号線にちなんでいるとおり、北陸の多くの人は店舗まで自動車で行きます。
運転中の振動で持ち帰る際にスープが車内でこぼれないように倒れにくい設計のふた付き容器が採用されています。
丈夫な紙で出来ている容器には、コーヒーのテイクアウトのように周りを包む専用ホルダー(スリーブ)も付いています。
手で持っても熱くない上に保温の役割も果たしているわけです。
ホルダー付きの容器。(8番らーめんホームページより)
テイクアウトの注文は店舗でも可能ですが電話で予約もできます。お店によってはインターネット注文も可能で、ドライブスルーで商品を受け取れる店舗もあります。
新型コロナウイルス感染症の拡大が騒がれるよりもずっと前から、商品・注文方法・受け取り方法とあらゆる工程において8番らーめんではテイクアウトサービスの工夫を凝らしてきたのですね。
定番の味を自宅で「ちょい足し」アレンジする料理の対象として「8番」の野菜らーめんは向いていると考えられます。
「8番」の冒涜(ぼうとく)にならないように。
今回の「ちょい足し」レシピを検証するHOKUROKU副編集長の大坪史弥。
ただ8番らーめんのメニューに「ちょい足し」をする際には注意が必要です。食べ物を扱っているために内容によっては読者の健康を害する恐れがあります。
また8番らーめんのメニューは何かを足さずとも、単体で完成されています。「ちょい足し」の内容によっては単なる悪ふざけだと非難を浴びるかもしれません。
「ちょい足し」レシピの開発ではそうした点に配慮して株式会社ハチバンとも事前に連携を取り、社内の商品開発担当からの意見を参考にしつつHOKUROKU編集部でレシピを考えました。
(編集長のコメント:長い前置きはここで終わりです。次回からは実食風景をレポートします。
ラーメンのテイクアウトとは発想がなかったですが、8番らーめんでは何年も前から工夫を重ねて準備を整えていたみたいですね。)
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