今年もお世話になりました。2021年に最も読まれたHOKUROKUの特集。

2021.12.30

vol. 04

同じ土地で育った人を結び付ける表現媒体(第2位)

撮影:山本哲郎。

 

〈HOKUROKU〉は、インターネット上に存在するウェブメディアです。新聞や雑誌と違って音も出ますし映像も流れます。

 

活字の読み物ばかりではウェブメディアの可能性をほとんど追求していないわけで、オーディオとビジュアルによるコンテンツづくりに力を入れたいと思っています。

 

とはいえ、テレビ番組・ラジオ番組風の映像・音声コンテンツを〈YouTube〉などで単純に届けるだけでは本職の方に勝てませんし芸がありません。

 

何かをやりたいぞとずっと思っていて、その思いの一端を形にした企画が第2位に入りました。

 

北陸3県(福井・石川・富山)でしか放映されない(あるいは北陸で特に有名な)ご当地CMをコレクションし、美術館のように展示していくコンテンツです。

 

北陸「ローカルCM」ミュージアム。

 

HOKUROKU編集長の私・坂本は大学時代に美学を学び、映像論や映画論をその中で特に深めました。

 

テレビコマーシャルは映画などと違って「作品」という意識が制作者の側にも(昔は特に)強くなかったとその時に学んだ記憶があります。

 

いざ収集を開始してみると、映像素材や制作情報を権利者が適切に管理していないケースが案の定多くて驚きました。広告を出した企業が残念ながら倒産しているケースも目立ちます。

 

映像素材や制作情報の一部が残っていも、権利者の1つである広告主(会社)の規模がそれぞれ大きく異なるため、経営者に直接交渉する場合もあれば広報を通して相談する場合もありました。

 

返答までのスピード感も全く違って、途中から連絡が途絶えたケースも少なくありません。

 

さらに広告代理店や制作会社にも連絡を入れる必要があるため、収集・公開の作業に大変な時間が掛かっています。

 

そのため6作品しか現状で公開できていません。2022年(令和4年)はコレクションを充実させたいと意気込んでいます。

 

なにしろ、地域に根差す産業・文化の特色がご当地CMには色濃く表れていると感じます。

 

東京で生まれ埼玉で育ち大人になって富山へ引っ越してきた私の思い出のご当地CMと言えば、東京・新宿のヨドバシカメラだとか秋葉原のラオックス、静岡・伊東にある温泉宿のハトヤ、埼玉銘菓〈十万石まんじゅう〉です。

 

北陸の人たちに思い出のご当地CMを聞くと一方で、発酵食品(日本酒・しょう油・みそ)や仏壇などのテレビコマーシャルが次々と挙がってくるわけです。

 

ご当地CMは地域の魅力・特色を映し出す鏡であり、見る者の郷土愛を育み、同じ土地で育った人同士を深く結び付ける表現媒体でもあるとの考えは、ますます強まるばかりです。

 

(副編集長のコメント:〈Twitter〉でご当地CMを募集したところ多くの反応が寄せられました。単なるCMではなく、もはや地域の共通記憶なんだなと思わされました。

 

北陸の共有財産として引き続きローカルCMをアーカイブしていきます。ご希望のCMがあればCONTACTよりご連絡ください。)

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