新・テイクアウトの楽しみ。<8番らーめん>の「ちょい足し」レシピ。

2020.09.23

No. 03

いつも「8番」で食べているメニューが、いつもと違った味わいで楽しめます。

左からヨーグルト、キムチ、芝麻醤(チーマージャン)

野菜らーめんの「味噌(みそ)」の特長は、数種類の味噌をブレンドして使って出した深いコクです。濃厚で深みのあるコクは、いため野菜をもりもりと食べたくなります。

 

この濃厚な「味噌」に合わせるトッピングの候補は、プレーンヨーグルト、キムチ、芝麻醤(チーマージャン)の3つに選定しました。

 

ヨーグルトを選定した理由は、味噌と乳製品の相性が挙げられます。「味噌バター」という輝かしい実例が証明しています。

 

最近では味噌汁にヨーグルトを入れてコクを出すケースもありますから、ヨーグルトと「味噌」も合うと考えました。

 

 

 

うん。

 

ヨーグルト独特の酸味がプラスされつつも、全体としてはマイルドな味わいに仕上がっています。悪くはなく、協調性のあるおいしさです。スプーンですくって、さっと入れられる手軽さもいいです。

 

ただ、予想していたよりも変化が少なく、残念です。「『8番』の本店で聞いた。<野菜トマトらーめん>の通な食べ方講座。」で取材した、<野菜トマトらーめん>にサワークリームをトッピングした時と同じくらいの衝撃を期待していたのですが、及びませんでした。水分量が多いからでしょうか。

「味噌」✕ キムチ

次はキムチです。「ちょい足し」業界ではおなじみの食品で、パンチの効いた辛味と発酵食品ならではコクが持ち味です。

 

一方で存在感がありすぎるため、予想を超えるハーモニーを生み出せるかが、勝負のポイントでしょう。

 

 

香りは完全にキムチです。では、いただきます。

 

 

ああ、なるほど、やはりそうでしたか。

 

刺激的な辛味とニンニクの風味が鼻を抜け、おいしいです。

 

<8番らーめん>はファミリーの利用も多いですから、これぐらいの辛さがあるメニューには、店頭ではなかなか出合えないかもしれません。その意味で言えば、テイクアウトの「ちょい足し」でこそ楽しめる辛味です。

 

しかし、味わいがキムチの独壇場になってしまいました。キムチのいい点でもあり、悪い点でもありますが、存在感が強すぎます。重厚な「味噌」味であれば、キムチをカバーできると思ったのですが、想像を超える共演は、かないませんでした。

 

キムチを投入する際には、一見すると「これでは足りないだろう」と感じてしまうくらい、少ない分量を入れた方がいいと思います。塩分も気になります。

「味噌」✕ 芝麻醤(チーマージャン)

最後は芝麻醤です。なじみのない人も居ると思うので補足しておきます。芝麻醤は、いったゴマをすりつぶし、油を加え、なめらかなペースト状にした調味料です。

 

担々麺(タンタンメン)や棒々鶏(バンバンジー)などに使われ、豊かなゴマの風味が特徴です。スーパーの「おつとめ品」コーナーに並んでいたので、思わず手が出たという偶然性も、選考理由の背景にあります。

 

スープに溶かしますが、粘度が高く、ちょっと混ざりにくい点は、簡易性でマイナスポイントです。では、いただきます。

 

 

これはうまい!

 

「おつとめ品」で見付けただとか、簡易性でマイナスなど、ネガティブな情報が並びましたが、「味噌」のコク深い味わいにゴマの風味がプラスされて味は素晴らしいです。

 

本来の「味噌」のおいしさを邪魔せずに、後味で存在感を見せています。脇役として非常にいい仕事をしています。

 

たまたま購入した芝麻醤ですが、思わぬ掘り出し物でした。まるで、ゴマの風味豊かな担々麺を食べているかのような味わいです。

 

そう、まさに担々麺のような味わい。

 

 

と、ここまで考えた段階で、「では、最初から担々麺を食べればいいのでは?」と、至極当然の疑問が浮かびました。

 

8番らーめんのメニューには<野菜担々麺>と<担々麺>があり、どちらもゴマの豊かな風味を楽しませてくれます。

 

今回のコンセプトは「店頭では味わえない感動を自宅で」です。店頭で味わえるおいしさでは意味がありません。

 

追加検証のために、8番らーめんの店頭で野菜担々麺を食べて、比較もしてみました。野菜担々麺は「味噌」と比べるとよりすっきりとした味わいで、ごまの風味がより強調されていました。

 

今回の「味噌」に芝麻醤を「ちょい足し」したアレンジと比較すると、味噌のこってりとした味わいの有無は、確認されました。

 

その意味で、芝麻醤のちょい足しの意義がないとは言えませんが、味の変化は小さいと思われます。

 

テイクアウトでは芝麻醤に加え、ラー油をさらにプラスすれば、「こってりとした味噌担々麺」の立ち位置を確立できそうです。

 

以下に、結果を総括します。

 

 

「味噌」の「ちょい足し」は総じておいしかったのですが、重厚なコクに対して、バランスよく立ち回れる相方を見付けられませんでした。

 

芝麻醤は非常に良かった組み合わせですが、今回の検証においては新規性が欠けています。今後さらに研究を進めます。

「とんこつ」のちょい足しレシピ。

 

最後は「とんこつ」です。実を言うと野菜らーめんの「とんこつ」は、今までに一度も食べた経験がありませんでした。スタンダードな味わいを知らないと、検証になりません。「ちょい足し」検証の前に、そのままの「とんこつ」味の野菜らーめんを店頭で食べてみました。

 

「とんこつ」の味わいは全ラインアップの中で一番優しく、マイルドです。一般的に豚骨ラーメンは長時間煮込み、乳化が進んだどろっとしたタイプと、すっきりとしたタイプの2つに大きく分類ができます。8番の「とんこつ」は、後者のすっきりとしたタイプです。

 

他の「8番」の「らーめん」と大きく異なる点として、紅ショウガがのっています。あっさりした味わいに、ショウガがアクセントを効かせています。

 

「とんこつ」に合わせる「ちょい足し」メニューは、以下の3つを候補を選びました。

 

左から芝麻醤、キュウリのしょうゆ漬け、粉末のポタージュスープ

芝麻醤(チーマージャン)、キュウリのしょうゆ漬け、粉末のポタージュスープです。まろやかなのにすっきりとした味わいの「とんこつ」を、こってりにする方向と、パンチを足す方向の2通りで考えた上でのラインナップです。

「とんこつ」✕ 芝麻醤

先ほど「味噌」の検証でも登場した芝麻醤です。

 

「とんこつ」では違った結果になるのではないかと思い、もう一度登板させてみました。あっさりめの「とんこつ」にゴマの風味がどう生きてくるか楽しみです。

 

 

芝麻醤を溶かすと、白っぽいスープが薄い茶色になりました。では、いただきます。

 

 

うーん、おいしい。

 

ですが、「味噌」と同じく担々麺の印象がぬぐえません。「とんこつ」はもともとがあっさりとした味わいな分だけ、むしろゴマの風味が目立ち、より担々麺に近づいた印象があります。

 

再登場させたのに、芝麻醤には申し訳ない思いですし、「とんこつ」の個性も消してしまいました。実りの乏しい検証になってしまったかもしれません。

「とんこつ」✕ キュウリのしょうゆ漬け

次は、キュウリのしょうゆ漬けです。ごはんのお供やお酒のおつまみとして愛される食品ですね。

 

豚骨ラーメンには、高菜の漬物が添えられるケースが多いです。高菜漬けを添えてしまっては芸がありませんので、家庭の冷蔵庫にもありそうな、キュウリのしょうゆ漬けを選びました。

 

 

キュウリが思ったよりも大きく感じられますが、構わずいただきます。

 

 

これは、面白い!

 

マイルドなスープにしょうゆ漬けのしょうゆと、少々の唐辛子のアクセントが加わりました。パンチが出ましたね。

 

なによりも、キュウリの食感が非常に良いです。ここまでで検証した「ちょい足し」では、味覚の変化こそありましたが、食感の変化はありませんでした。

 

11パターンの野菜らーめんを食べ続け、少々のあきを感じていたところで、この変化はうれしいです。

 

難点を言えば、キュウリが大きすぎます。明らかに異物感があるので、入れる時はもう少し刻んだ方がいいですね。ただし、刻むとなると、包丁とまな板を出す手間が加わります。その分だけ、簡易性の面で劣ります。

「とんこつ」✕ 粉末のポタージュスープ

最後は粉末のポタージュスープです。マイルドな味わいにポタージュスープを追加するとどうなるのかが気になったので、候補に加えました。

 

さすがに全部入れると濃すぎると予想されるので、小袋の3分の1程度を入れます。余った分は別の機会に。では、いただきます。

 

 

 

これはクリーミーですね。

 

「とんこつ」が、洋風なクリームスープパスタのようになりました。お子さんが好きな味かもしれません。冬の寒い時期に食べても、いいかもしれません。

 

ただ、もったりとした大味になります。あきが心配されるので、最後の方に少しだけを入れるくらいが、ちょうどいい分量だと考えられます。マイルドで気付きにくいですが、塩分にも注意です。

 

以上を踏まえ、「とんこつ」の結果を総括します。

 

HOKUROKU編集部の結論。

用意していた「ちょい足し」ラインアップ(4種類のラーメンの味に、それぞれ3つの「ちょい足し」メニューを加えた、合計12種類の組み合わせ)を全て試しました。

 

事前に株式会社ハチバンの商品開発部とも連携を取り、社内の商品開発部が試した「ちょい足し」レシピの資料も参考にしつつ、味わいの広がりを考慮して選んだ「ちょい足し」メニューだったので、全て一定のおいしさのラインを越えています。

 

ですが、冒頭にも述べた通り、テイクアウトでしか味わえない感動の「ちょい足し」を見付ける狙いが、今回の特集にはあります。

 

単純なおいしさに加え、簡易性、協調性、新規性の3点も考慮し、HOKUROKU編集部が選ぶ、野菜らーめんに合う「ちょい足し」レシピのベスト3を決定しました。

 

 

堂々の1位は、「塩」とアオサの「マリアージュ」でした。「塩」のもともとの味を生かしつつも、後味に抜ける磯の香りが見事にマッチししていて、非常に高い協調性が感じられました。お店では味わえない新規性もあります。

 

単純なおいしさを比較すると、2位のレモンとは協調性と新規性の面で同列であり、それぞれベクトルの違うおいしさがあったため、甲乙が付けがたいところでした。

 

しかし、レモンには包丁で切る手間がある一方、アオサは(家庭にあれば)振り掛けるだけで済むので、簡易性の面でアオサが優れていると判断しました。

 

3位の「醤油」✕ サバの水煮は、意外性でナンバーワンです。不安だった「醤油」のラインアップの中でも、特に不安だった「ちょい足し」の食材でしたが、魚のうま味を見事に発揮し、大健闘を果たしたと言えます。

 

奨励賞として「醤油」✕ オレンジマーマレードを挙げます。正直、改良の余地を多く残し、好き嫌いも分かれると思いますが、「8番」の野菜らーめんに「甘み」という新しい観点をもたらした健闘ぶりに敬意を表して、奨励賞を贈ります。

 

今回の検証では、8番らーめんの店頭で販売される冷凍食品のアレンジ料理も行った。写真は、冷凍食品の<8番炒飯>(1パック1人前、税込430円)を卵で包んだ「オムチャーハン」にカット野菜を添えた料理。

今回の特集でHOKUROKUが試したように、この記事を読んでいる人も「8番」をテイクアウトして、自分だけの味を見付けてはどうでしょうか。

 

お店では出合えない、自分だけの味を見つける楽しさは、テイクアウトならではの価値と言えますし、見慣れた日常にちょっとした新鮮さや喜びを取り戻す、手軽なきっかけにもなってくれるはずです。

 

実際、今回の検証でも、さまざまな「ちょい足し」を試みる中で、8番らーめんの深みに触れられた気がします。率直に言って、楽しい時間になりました。

 

おいしい組み合わせを発見し見つけたら、ぜひ8番らーめんのファンサイト『なんでやろドットコム』内の「こんな食べ方、私だけ!?」のコーナーに投稿してみてください。

 

素晴らしい組み合わせであれば、いつの間にか商品として登場しているかもしれませんよ。

 

(編集部コメント:補足ですが、8番らーめんはテイクアウトだけでなく、店頭で冷凍食品の販売も行っているみたいです。8番らーめんのホームページで公開されているアレンジレシピを参考に、冷凍食品のアレンジ料理も併せて楽しむと、さらに家時間の楽しみ方が増えるかもしれませんね。

 

最後にあらためて、この特集を担当したHOKUROKU副編集長・大坪の一言を紹介します。

 

「今回の取材でもうしばらく8番はいいかなと思いましたが、この検証の4日後に、気が付けば8番らーめんで「味噌」を食べていました。なんでやろ、8番。」)

 

文:大坪史弥(GNL)
写真:武井 靖
編集:坂本正敬
検証協力:中嶋麻衣・野口真理子
編集協力:博多玲子

この記事を書いた人

大坪 史弥

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