敦賀市の新型転換炉〈ふげん〉で放射性物質を含む重水漏れ【25年前の今日の出来事】
福井県敦賀市にある新型転換炉原型炉〈ふげん〉を核燃料サイクル開発機構が定期検査中に、放射性物質を含む重水(普通の水より比重が大きい水、原子炉に用いる)35リットルの漏れを発見した。
重水が見つかった建屋内では、放射性物質トリチウムの値が通常値の1,000倍近くに達したと福井県原子力安全対策課が発表した。
Q.ふげんって何?
旧・動力炉・核燃料開発事業団 (1999年当時は核燃料サイクル開発機構)がつくった新型転換炉の原型炉。
新型転換炉とは、日本の原子炉の一種で、濃縮ウランをなるべく使わない、天然ウランで稼働できる原子炉。
原子炉の開発過程では、実験炉の次に原型炉がつくられ、原型炉の次は実証炉がつくられる。
原型炉のふげんの場合、1995年(平成7年)のナトリウム漏れの事故、2010年(平成22年)の装置落下事故などを繰り返し、2016年(平成28年)に廃炉が決定、実証炉はつくられなかった。
現在も廃止措置作業が続いている。
「ふげん」の由来は、釈迦の右側に立つ普賢菩薩から。高速増殖炉の原型炉〈もんじゅ〉は釈迦の左側に立つ釈迦菩薩にちなむ。
参考福井新聞
北國新聞
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