続・四半世紀(25年)前新聞

2024.06.11

第3回

統計開始100年目で自殺者数が過去最悪の3万人台に。北陸各県でも急増【25年前の今日の出来事】

 

1年間(1998年)の自殺者数が、1899年(明治32年)に統計開始以来、過去最悪の3万人を初めて突破(前年比35%増)したと、厚生労働省の発表した人口動態統計の概況で11日に判明した。福井県でも195人、石川県でも281人などと、北陸各県でも自殺者が前年比で急増した。

Q.どうして25年前に自殺者が急増したのか。

40・50代男性の自殺者が急増しているため「不況の影響を否定できない」と厚生労働省は当時分析を発表した。バブル崩壊が1991年(平成3年)。その影響から、正規雇用者が減り、賃金が低下し、可処分所得が減少して、家計の支出、ならびに現金および預貯金額の残高が頭打ちになるなど、マイナスの影響が家計部門に明らかに見えた時期が1998年(平成10年)と大和総研は後に分析している。自殺者数3万人台が以降、10年ほど続いたが、2010年代に減少し、2020年代に入ってから緩やかに再び増加している。2022年(令和4年)中の石川県内の自殺者数は193人(43人増)、福井県内は114 人(16人減)、富山県内は211人(14人増)となっている。

参考
令和4年版自殺対策白書 - 厚生労働省
1998年を節目とした日本経済の変貌 - 大和総研
富山県の自殺動向 - 富山県
福井県自殺対策計画 - 福井県
令和4年中の石川県内における自殺者数について - 石川県

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