おもたせやお中元にも。「北陸の夏のお菓子」をあの人に聞く(後編)

2020.08.13

No. 04

レストランシェフにもお勧めできる味

撮影:武井靖

北陸の夏のお菓子と言えば和菓子のようかんを連想する人も少なくないと思います。

 

ようかんは年齢を問わず日本人の口に合うお菓子なので、お土産にしやすいというメリットもありますよね。

 

北陸にはそれこそたくさんおいしいようかんがあって、前編でも松葉屋(石川県小松市)の〈月よみ山路〉が紹介されていました。

 

後編に登場するようかんも洋風なドルチェを連想させる味わいのようかんから、江戸時代に生まれたクラシックなようかんまで実力派ぞろい。

 

機会があればぜひ口にしてみてくださいね。

「名水と伝統で作られた新しいようかん」武井靖さん(HOKUROKU・Web開発ディレクター)

写真提供:水の時計

〈「水の時計」珈琲羊羹〉水の時計(富山県黒部市)

「まだコーヒーようかんがそんなに出回っていないころ、東京のデザイナーへ贈り物する際にパッケージがすてきで贈りました。

 

すぐにそのデザイナーから連絡があり、クライアント(全員レストランシェフもしくはマネージャー)に配りたいから5つ送ってほしいとリクエストがありました。

 

食に肥えたレストランシェフにもお勧めできる味。黒に金字のパッケージもすてきです。甘さ控えめでしっかりとしたコーヒー味が印象的です。」

水の時計に聞いてみた。〈「水の時計」珈琲羊羹〉はどんなお菓子?

 

「ようかんの甘みの材料に麦芽糖水あめを使っているのが特徴です。

 

富山では麦芽糖水あめが伝統的に製造されています。コーヒーと麦芽糖水あめを合わせることで甘くて硬い日本のようかんとはイメージの異なる商品となっています。

 

優しい甘みで香りが高く、味わいは洋風なドルチェを連想させる和洋折衷タイプです。パッケージも金押しした化粧箱なので贈り物としても喜ばれます。」

 

〈「水の時計」珈琲羊羹〉
価格:1個980円(税別)

 

自家焙煎珈琲水の時計
http://mizunotokei.com/

写真提供:武井靖

武井靖(たけい・やすし)

〈HOKUROKU〉のWeb開発ディレクター。埼玉県生まれ。フリーのWebディレクター。ベンチャー企業や飲食店のホームページ制作を手がける。東京で仕事していたがネット環境が整ったので富山に移住する。

「歴史の深みを年輪とともにいただきます」濱田修(建築家)

撮影:武井靖

〈杢目羊羹〉鈴木亭(富山県富山市)

「創業150年、富山の銘菓なので幼いころからなじみがありました。今は辛党の私にとってもほんのりと甘く、深い小豆の風味をたいへんおいしく思います。

 

切り口に杢(もく)目が表れるのですが薄く切れば杢目が際立ち涼しげな和菓子になります。」

鈴木亭の〈杢目羊羹〉はどんなお菓子?

 

“創業の慶応二年(1866年)から受け継がれる逸品”杢目羊羹”

 

江戸幕府御用菓子司”鈴木越後”で15年の修行を終えた初代”茂助”。

 

江戸から富山に帰ってついに開業となった時、考えました。

 

「皆が目を見張るような羊羹はできないものか」と…

 

その時ふと浮かんだのが、立山の深山幽谷に林立する立山杉。

 

「あの立山杉の木目模様を羊羹に取り込めないものか」

と試行錯誤を繰り返し、創り出したのが”杢目羊羹(もくめようかん)”です。”(公式ホームページより引用)

 

〈木目羊羹〉
価格:(1個)200円(税抜)
※賞味期限:常温で4カ月

 

鈴木亭
https://www.suzukitei.com/youkan_kuromokume.html

写真提供:濱田修

濱田修(はまだ・おさむ)

1961年(昭和36年)富山生まれ。1984年(昭和59年)近畿大学理工学部建築学科卒業。1987年(昭和62年)石井和紘建築研究所。1993年(平成5年)濱田修建築研究所設立。2011年(平成23年)木質建築空間デザインコンテスト受賞〈鈴木亭〉。2014年(平成26年)うるおい環境とやま賞受賞〈uchikawa 六角堂〉〈米田木材株式会社新社屋〉。2019年(平成31年、令和1年)グッドデザイン賞受賞〈あまよっと横丁〉〈石籠の家〉。

 

副編集長のコメント:後編の最後は、ちょっと変化球のようなお菓子も登場します。)

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