ラムネと水ヨーヨー

 

ひょんな流れから先日、水ヨーヨー(水風船のヨーヨー)釣りセットを準備して販売してほしい(イベントで屋台を開いてほしい)という相談があり、この前の日曜日に出店してきました。

 

人生で、水ヨーヨーを自分で用意し「露天商」として子どもたちに提供する日が来るとは思いませんでしたが、想像以上に楽しめました。

 

まず、水ヨーヨーの中に、どうやって空気と水を同時に入れるのか、その仕組みと方法を初めて知りましたし、ヨーヨー釣り用のこよりも、ねじる回数によって強度の違いが出るなんて初めて知りました(お客さんの年齢によってちょっと手心を加えられる)。

 

水ヨーヨーのセットがだいたい、どの程度の金額で仕入れられるのかも分かりましたし、1個の準備にどのくらい時間がかかるのか、体験として学びました。

 

また、水ヨーヨーと一緒に、たらいに氷を入れて、ラムネ飲料を売ったのですが、瓶入りのラムネ飲料を大量に購入できる場所って、意外と少ないのですね。どこにでも売っていると思っていました。

 

しかも、超意外だったのですが、ラムネ飲料で有名な株式会社トンボ飲料って、富山の会社だったのですね。瓶入りのラムネ飲料を探して、駄菓子を箱売りしているお店に行ったら扱っておらず「トンボさんに直接行って相談してみたら」と言われて、富山の会社だと知りました。

 

氷そのものも、中央卸売市場に氷の自動販売機があって、20kgの氷が800円で売っているなども全く知りませんでした。

 

何かの誘いが来た時、面白がって乗っかってみるといいよって、10代のころに夢中になって見たテレビドラマで木村拓哉さん演じるピアニストが言っていましたが、本当にそのとおり。自分が普段生きている暮らしの延長線上にない分野でのお誘いこそ、思わぬ学びがたくさん待っているわけです。

 

なにより、子どもも大人も、ラムネ飲料や水ヨーヨー釣りが(それらが強く連想させる非日常の世界観が)やっぱり大好きなんだなと再確認できました。

 

非日常って、マンネリ化した退屈な日常が続く地方においては、何よりも価値があると感じます。〈HOKUROKU〉としてはこれからも、北陸の中にあるさまざまな「非日常」を探し、そうした世界や場所をこれからつくろうとする仕掛け人たちを支えるメディアにしていきたいなとあらためて思いました。

 

今週も、よろしくお願いします。

 

HOKUROKU編集長・坂本正敬