あらためまして、明けましておめでとうございます。毎年、年始になると「元日と元旦の違いって何?」と聞かれます。
今年も同じでしたが、説明するたびに、聞く方も言う方も、漢字の美しさに心を打たれます。
「元日」とは1月1日を指し「元旦」とは1月1日の朝を意味します。
「旦」の字には「日」の下に「一」の線があります。その「一」は地平線を表し、地平線から「日」が昇ってくる様子を描いています。
元日の朝、地平線から太陽が昇ってくるまぶしさ、すがすがしさが感じられますよね。
残念ながら、北陸の場合、雪が降っていたり、曇っていたりして、地平線から(山の稜線から)太陽が昇ってくる瞬間を見られる状況にありません。
ただ、北陸の人々の場合、分厚い雲の切れ間から、冬の陽光が不意に差し込んでくる瞬間に遭遇するチャンスは元日にあるはず。
あの美しさには個人的に、晴れた元旦の初日の出よりも神々しさがあると思います。
「太陽礼拝」というポーズがヨガにはあるらしいです。ただ、あらためて「太陽に対して礼拝しなさい」と言われなくても、冬の太陽に対して感謝の意を北陸の人々は自然に感じているはず。
曇ってばかりで嫌になるとは思いますが、太平洋側のように晴れてばかりでもまた、太陽の美しさやぬくもりに対する感覚が鈍くなるよねと思う今日このごろ。
どうせ変わらぬ気候なのですから(変わったら一大事)この北陸らしい冬に価値を見出し、アドバンテージとして考え、自分たちにしかできない冬の楽しみ方を暮らしの中にもっと用意できないかなとも思います。
そんなこんなで北陸の冬が(たぶん)大好きなメンバーがそろっている〈HOKUROKU〉。今週も、よろしくお願いします。
HOKUROKU編集長・坂本正敬