雑誌〈Number〉(文藝春秋)でも撮影する腕利きフォトグラファーが先日、私の個人事務所兼〈HOKUROKU〉事務所に遊びに来てくれました。

 

その時、事務所の立地と間取りを見て「たい焼き屋を開けば?」と彼が言いました。

 

聞けば、そのフォトグラファーも、何かのイベントの際に、ポップアップでプリン屋さんを開いているそう。

 

「編集者の肩書きに、たい焼き屋店主なんてプラスしたら面白くない?」

 

との助言に、その気にさせられた私は早速、たい焼き型を購入し、家族をお客さんに見立ててつくってみました。

 

もちろん、最初から完璧にはいかず、いろいろな課題が出てきたわけですが、自分でやってみるって学びが多いですよね。

 

自分でつくってみて初めて、たい焼きの原材料やプロセスを知りましたし、尾びれや背びれにまでぎっしり粒あんを詰めようと思うと、ちょっとした工夫が必要になるとも学びました。

 

そもそも、たい焼きに「天然」だとか「養殖」だとかいう分類が存在するなんて知りませんでした。ざっくりと違いを言えば、独立した型で1匹ずつ焼くか、複数匹を焼ける型でまとめて焼くかの違いがあるそうです(間違っていたらごめんなさい)。

 

たい焼き屋を開くかどうかは別として、自分の考えにはなかった誘いに応じて行動してみると、自分の視野や行動範囲が大きく変わるとあらためて体感しました。

 

肝心のたい焼きの味は、ちょっと火の通りが弱く、生地が生っぽくなってしまいました。改良を加えた上で、事務所に来るお客さんにまずは振る舞うようにしてみます。

 

本当に開店するかどうかは、事務所で振る舞った(振る舞う予定の)人たちの顔色を見て判断します。

 

今週も、HOKUROKUをよろしくお願いします。

 

HOKUROKU編集長・坂本正敬