「こんなのできる・やるらしいニュース」でも紹介した、羽咋市のブドウ農場〈ITAYA Farm〉開催の苗木植樹会に家族と参加してきました。
砂丘地に開墾されたブドウ畑にスイカほどの大きさの穴を掘り、接ぎ木した苗木を植えて、土をかぶせ、水をやり、野ウサギにかじられないようにカバーをして、途中に休憩でお菓子を食べて、最後は笑顔で拍手で締める、そんな植樹会でした。
聞けば、昨日植えた苗が果実をつけてワインになるまでに4年くらいはかかるとの話。参加した子どもたちが今より大きくなるころ、ブドウの木も大きくなって、ワインの原料となる果実を実らせてくれるのですね。
植樹を終えるころには、参加者同士の緩やかな連帯感というか、親しみに似た感情が相互に生まれているようでした。
去り際には「お疲れさまでしたー」と誰からともなく言葉と視線を交わし1日が終わる感じ。
「土から離れては生きられないのよ」と、空に浮かぶ城の上で、科学文明に頼り滅びた天空の民の末裔(まつえい)が叫んだ映画のせりふを、富山に戻る途中のドライブで心地いい疲れを感じながら思い出しました。
それにしても、ワイン造り(ブドウ栽培)って「里山の保全」というキーワードにぴったりなのではないでしょうか。
一面のブドウ畑の景観がまず魅力的ですし「ブドウ畑(ヴィンヤード)」という言葉の響きも格好いいです。
「ワインを造るよー」と呼びかける方が「里山を守るよー」と単に呼びかけるより、響きが「おしゃれ」なので、共感や協力者を集めやすいのではないかと素人ながらに感じます。
まだまだ、全国的に見て北陸は、ワインの産地として後発であり後進です。ITAYA Farmの植樹会のような機会をきっかけにブドウ栽培の試みがもっと広がるとすてきですね。
ちなみに、ITAYA Farmは今後、羽咋の砂丘のちょっと小高い場所にワイナリーをつくるらしいです。また、レポートしますね。
今週も、よろしくお願いします。
HOKUROKU編集長・坂本正敬